今回は、作家でアマチュアカメラマンの相馬信二さんに貴重なお時間をいただき、
去る2003年4月28日にインタビューいたしました。
大貫カメラ店では、定期的に相馬信二さんのスナップ写真を展示しております。
ご来店、お待ちしております。

2003/3/15 ライカM2黒 ズマロン35mmF2.8

 

2003/4/13 ライカMP6 ズミルックス35mmF1.4

 

大貫カメラ
スタッフ
(以後スタッフ) では、相馬さんのカンタンなプロフィールからお聞きしたいのですが。
お生まれはどちらでしょうか。


相馬さん 横浜です。生まれも育ちも横浜です。


スタッフ ありきたりなんですけども、カメラに興味を持ったきっかけというのは?


相馬さん きっかけ言わなきゃいけないんですか?(笑)
きっかけは優柔不断なんです。(笑)
私は最初、写真に興味なかったんです。
私が始めたのは(笑)・・・
ようするに女の子を好きになって・・・
で、フラれちゃいまして・・・
友達がたまたま写真部で、みんなイイ奴で・・・結局、なぐさめてもらって・・・
じゃあ、俺も写真部入るよって(苦笑)
で、写真部に入ったんですね。
それから写真を始めて、今はどっぷり漬かっちゃっているんですよ。


スタッフ そのとき誘った人たちって、まだ続けられているんですか


相馬さん はい。その人たちも横浜育ちで、ずっといまだに合流したりして、写真やってますね。


スタッフ じゃあ、何と言いますか、ブロークンハートがきっかけになって(笑)

相馬さん そうです、そうです。ほんとそういう感じで。

お互い ハハハハハ(笑)

スタッフ かれこれ何年ぐらいやられているんですか。

相馬さん
もう(ちょっと考え込む)・・・20年ぐらいやってますね。はい。
で、まあ途中やはり辞めたりもしているですけどね・・・2回ほど。

スタッフ それは何か原因というか理由があるんですか。

相馬さん はい。
1回目は「ちょっと腕に仕事つけなきゃいけない」ってんで、辞めたんです。
2回目というのは・・・
女の子を撮ってたんです。
で、その写真を撮り終えて・・・
もう、ここで1回区切ろうってことで、2年ぐらい写真辞めたんです。
だから合計2回辞めているんです。

スタッフ あ、なるほど。
でも、そのたびにもどってこられて、今に至るわけですね。

相馬さん そうです。はい。

スタッフ 一般的に撮られているモチーフというのは。

相馬さん スナップですね、はい。もうずっと横浜を撮ってますね。
やっぱり「記録を残す」という意味で撮っているのと、あと、個展とかもやるんで、
そのモチーフでずっと撮ってますね。

スタッフ そうすると街並み、人、問わず撮ってらっしゃる。
相馬さん そうですね。風景・・・一般的に山とかそういう風景は撮らないんですけど、
やっぱり街の風景というのはずっと。やっぱり横浜は面白いんで。
まあ、そのへん開拓してみて、無くなっちゃう前に記録に撮っておこうと(笑)
そういう形でずっと撮ってますね。

スタッフ 20年やられていると随分街並みが変わったんじゃないかと思うのですが、どうでしょう。

相馬さん すっごい変わってますね!はい。

スタッフ ランドマークタワーなんかもこの10年ぐらいですよね。

相馬さん はい、そうですね。
山下公園もむかしは反対側が森というか森林でした。
あと、下に屋台とかあったりしたんですけど、やっぱりその辺もずっと撮ってますね。

スタッフ そうすると、街そのものよりも街にいる活動している人、人間たちっていうのが
面白いっていう・・・

相馬さん そうですね、人間ですね、人の流れとかそういうのずっと撮っていますね。

スタッフ なるほどね。
今まで「これはベストだぞ!」というような・・・
そういう写真というのは、どんなモチーフだったのでしょう。

相馬さん ベストっていうのは・・・(ちょっと困る)
自分で気に入ったというのはないですね・・・。
結局、やっぱり好きな写真家というのが、もう上のほうの人たちなんで(笑)
「それを目指そう!」という形でやっているんで・・・
「これは!」というのは今までないですね。

スタッフ あと、今まで撮られてないようなモチーフで「コレ撮ってみたら面白いかなー」とか、「コレ撮ってみたい」なのはありますか?

相馬さん モチーフというのは無いんですね、結局。
やっぱり人が好きなんで、たぶん今後もそのやり方というのはずっと変わらないと思うんです。
ただ、ゆくゆくはデジタル・・・今、ずっとアナログのメガのをやっているんですが、やっぱりデジタルの写真をやってみたいなとは思いますね。

スタッフ なるほどね。
今、おっしゃっていたデジタルカメラなんですが、かなり安くても良い物が出てきたりして、まあ、当然、銀塩カメラ(※1)とは比べちゃいけない物なのかもしれないですけど、やっぱり一般の人って便利さとかから入っていくとは思うんですよ。今は携帯電話にもカメラが付いているような時代じゃないですか。そういった風潮に対してはどういう風に思われますか?

相馬さん まあ、時代の流れでしょうがないなっていうような気がするんですけど、ゆくゆくは両方やらなきゃいけないんじゃないかなって気があるんですよね。

スタッフ じゃあ、今は完全に銀塩一本で。

相馬さん そうなんですよね。
ただ、面白そうなんで・・・デジタルも少しはやったほうがいいかなって思ってます。

スタッフ 今、お使いのカメラはどのメーカーでどういうモデルでとか・・・

相馬さん ライカです。
35mmはライカと、あとロクロク(※2)もやっているのでそれはやっぱりローライのを使ってますね。

スタッフ 初心者の人たちが、これからカメラに触れていこうという状態になったときに、マニアックな人って「銀塩やんなさいよ」みたいな部分がどっかにあると思うんですよ。

相馬さん はい、はい。

スタッフ で、相馬さんから見て、どうやったらビギナーが気軽に入ってこれるのか・・・
そういった何かヒントみたいなアドバイスみたいな、何かありますか?

相馬さん ああ・・・(ちょっと考える)
たぶん、写真やりたいって人って写真が好きだと思うんですよ。
自分がラッキーだったっていう過程をいうと、まわりにそういう友達とかがいたんですね。
詳しい人がいて、それなりに指導とかそういうことをやってくれたんですよ。
だからそういう環境があれば写真にちょっとでも触れたいっていう人に対しては
非常にいいんじゃないかなっていうふうに思いますね。

スタッフ なるほどね。やっぱり教えてくれる人いるかいないかで大きいですよね。

相馬さん 大きいですね。
いろいろと「写真好きだ」って人と話したりするんですけど、やっぱり教えてくれる人がいないと「あ、この人はちょっとわかってないな」っていうか・・・やっぱり写真の仕上げとかもそうですし、撮り方もそうですし。

スタッフ そうですね。やっぱり突き詰めていくとものすごい奥の深いものだと思うんですよ。

相馬さん なりますね。

スタッフ 教えてくれる人がいるかいないかって、ホントにすごい大きな差だといます。
やっぱりヒントですよね、これだなっていう・・・

相馬さん 自分がせっかく撮ってきた写真に対してコメントとか、「もうちょいこういう風にしたほうがいいよ」とか、そういうことが言える人が周りにいれば、非常にその人のためにもなるし、その人が伸びていくと思うんですよね。

スタッフ あ、なるほどね。
どんどんうまくなっていって興味の対象にどんどん深くまで入っていくんですね。あと、入口付近でいつまでもずっといる人もいるとは思うんですよ。でも、そういう人たちというのも切り捨てることってできないですよね。

相馬さん できないですね。

スタッフ 「業界全体が・・・」みたいに見ちゃうと。

相馬さん はい、はい、はい。

スタッフ やっぱりマニアよりもビギナーの方が多いですよね。

相馬さん 多いですね。

スタッフ そういう人たちに「カメラ面白いぞ」「写真を撮るの面白いんだよ」という部分をいかに訴求できるか。
これって、ものすごい大事なことなんじゃないかなって思うんですよね。

相馬さん はい。

スタッフ 話は変わりますが、さっきおっしゃっていた個展は定期的に開かれているんですか?

相馬さん 自分では2~3年に1回はやろうかなって思っているんですが。
あとは、グループ展というのも出しているんですよ。
それと、あとはココでも(大貫カメラ店)やらせていただけるので(笑)

スタッフ なるほどね。

相馬さん やっぱり写真好きですし、
人に見てもらってそれなりの意見も聞きたいし。そういう意味でやっているんです。

スタッフ 今も店内には相馬さんの作品がたくさん貼られてますけど、ココ以外で近々個展とかそういうのってありますか?

相馬さん 一応、一年半後ぐらいに・・・
来年の秋にやろうと思っているんですよ。
やっぱりそういうグループがあって、一応「連続展でやろうか」って今話しているんですね。

スタッフ わかりました。
あと、何か撮影とか色々やってきた中の、苦労話的なもの、何か面白い話みたいなものがあれば教えてください。

相馬さん 苦労話っていうのはないですね。
結構、サラッて撮るほうタイプななんで・・・
気が付いたらもうシャッター切っちゃっているんで・・・
だから、苦労したとかそういうのはないですね。

スタッフ じゃあ、もう、体の一部とか生活の一部になっているんですね。

相馬さん そうです。

スタッフ 呼吸するのと同じような感覚でやられている。

相馬さん はい、はい。
山に行って雪の中で写真撮ったりとか、海外に、南極とかああいうところで撮ったりとかやらないんで(笑)
基本的には「地元の風景と人波をそのまま記録として残していって、それを発表しよう」というような考え方でいるので。

スタッフ 最後になりましたが、ビギナーの人たちも含めて「これからカメラに興味を持とう!」
「始めていこう!」という人たちに対して何かワンポイントアドバイス的な
メッセージというかありましたら。

相馬さん カメラは押せば写るんで・・・自分が気になったものやコレがいいなって思ったものがあったら、迷わずシャーターを切って、それを記録として残してもらえればいいです。

スタッフ ありがとうございます。今後、より一層のご活躍を。
今日はありがとうございました。
 


 
(※1)

◎銀塩カメラ
一般的な写真用フィルムの感光材料には、「銀(元素記号Ag)」が他の元素と結合した「塩」のうち、臭化銀、塩化銀、ヨウ化銀といった「ハロゲン化銀」が用いられている。そのため、写真用フィルムに感光させて撮る写真のことを「銀塩写真」と言い、フィルムを使うカメラを「銀塩カメラ」と言う。デジタルカメラの登場により、デジタル方式に対して、これまでの写真やカメラの方式を明確化させるために使われることが多い。
(※2)

 ◎ロクロク
※ロクロク判、という大きさのカメラであって、6cmかける6cmの正方形の写真が撮れるのが特徴。中判カメラの一つ。ハッセルブラッドのカメラで特に有名だ。
※他にロクナナ、ロクヨンゴなどある

 

 

2003/4/13 ライカMP6 ズミルックス35mmF1.4

 

2003/4/13 ライカMP6 ズミルックス35mmF1.4

 

2003/3/1 ライカMP6 ズミクロン50mmF2

 

2003/1 ペンタックスSP